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2017年4月11日 (火)

妙鉢 各種の違い

「妙鉢の中目、重目ってなにがちがうの?」

最近よくこんな問い合わせがあります。

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     ※写真は 「重目」 の妙鉢

わかる範囲になりますが以下に記してみます。


●先ず、材料は?

真鍮と呼ばれる金属で、銅と亜鉛が配合された圧延の板でできています。

※圧延とは、金属の加工方法のひとつで金属の塊を、ローラーの間を通
して圧力で延ばし、板・棒などのかたちにしたもの。
ググってみてください。

妙鉢のように「鳴り物」とよばれるものは、この真鍮板で作られています。
真鍮は銅と亜鉛でできていて配合が70%、30%が良いとされています。
これを通称 「七三の真鍮」 しちさんの真鍮と言います。

「中目」「重目」はこの「七三の真鍮」の板を使い、「へら絞り」という技法で
成形し、次に機械で鎚目を打ちます。

その後、金属の板の表面を保護と化粧の意味で漆で着色します。

●「中目」「重目」の違いは?

その昔(いつの頃か定かではありませんが)から、
この大きさは、この板でつくるという標準目方があったようです。

一尺 = 一双 = 一貫目(3750g) ときいてます。

一双、4枚で一貫目なので、一枚は 937.5g。

これが今でいう「重目」にあたります。

では「中目」はというと

その昔、まだ材料が貴重とされ 手間賃より大事にされていた時代
価格を下げるために 考えたのが 手間は省けないので
材料を薄くしようということで 重さを重目の7掛けとしたのが 
中目 の始まりとのこと…

価格を抑えるための工夫だったようです。


現在も「中目」「重目」は、その名残のまま製作していますが、
今では、比較的材料も手に入りやすいこともあって 
標準目方よりは 1割 程度重くなっています。

よく、手打ち品は もっと重いんやろ! と聞かれますが
量産品も手打ち品も そう変わりません。
やはり標準目方を意識して作っております。

では、次回は 「中目」「重目」と「手打ち品」の違いを
お話します。

ご質問等、ございましたらお気軽にお問合せください。

ご用命、お問い合わせは   お問い合わせフォーム より
お願いいたします。

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