妙鉢 「中目」「重目」と「手打ち品」のちがい
先週の火曜日からの久々になります。
前回は、妙鉢の材料や「中目」「重目」の違いについて書いてみました。
今日は、「中目」「重目」と「手打ち品」の違いについてのお話。
↑ ↑ ↑
※弊社、「手打ち品」 栄龍 の妙鉢です。
重さは、「重目」品も「手打ち品」もさほど変わらないとお話ししました。
では、何がどう違うのか?
●作り方のちがい。
簡単に言うと、薄い板から作るのと、分厚い板から作るのとの違いでしょうか。
「重目」は「手打ち品」より薄い板を使用し、「へら絞り」という技法で
成形し、全体の厚みがほぼ同じ状態で仕上がります。
「手打ち品」は「重目」より分厚い板を使用し、鍛金とか鍛造とか呼ばれる技法で成形します。分厚い板を金鎚で叩いてのばし妙鉢の形状にしていきます。
この場合「重目」と何が違うのかというと、縁(ヘリの)厚みが違います。
「手打ち品」の縁(へり)は、分厚い板の厚みを残します。
その仕上がりの写真が ↓↓↓
「重目」 ↓↓↓
「重目」より「手打ち品」の縁(へり)が厚いです。
両方とも、重さにさほど差はありませんが
打ち始める板の厚みが違うことによって
製作工程が大きく変わります。
分厚い板は、板自体が小さいので延ばすのにも
手間がかかります。また金鎚で叩くことによって
金属が鍛えられ良くしまり鳴りものに適した状態に
なっていきます。
「重目」も音は鳴りますが、ここまで鍛えられてないので
音はそれなりです。
「手打ち品」は良い楽器のような位置づけと言えるでしょうか。
ギターも、初級者や入門者用の数万円のものから
少し良いものでは、何十万円とか何百万円なんてものもあるように
妙鉢も同じようにとらえてもらえればと思います。
このあたりが、量産品の「重目」(中目も含む)と
「手打ち品」栄龍の違いです。
その昔は、本来なら「手打ち品」が普通品といえたのでしょうが
今や量産品があることによって、超高級品かのようになって
しまった「手打ち品」。
しかし、今後ご検討されるなら断然「手打ち品」=栄龍を
おすすめいたします。
真鍮材以外にも、さらに高価な「佐波理」材の妙鉢も受けたまわります。
妙鉢の違い、おわかりいただけましたでしょうか。
1月に書いた、関連のブログです。↓↓↓
http://inorilabo-2016.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-1d93.html
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